典子女王殿下の婚約を機に、女性皇族の今後についての議論が
ますます盛んになってきています。

2014年5月28日付けの朝日デジタルでは
『未婚の女性皇族は7人に「女性宮家の議論は進まず」』と題して
皇室メンバーが22名になったこと、高齢の皇族や療養中の皇族も多いこと、
若い皇族のうち、三笠宮家の彬子女王は32歳、瑶子女王は30歳、
高円宮家の長女、承子女王が28歳と、それぞれ適齢期にあることが紹介され
女性皇族の結婚が続けば皇族の活動に支障をきたす可能性があると指摘しています。

6月に入って桂宮殿下が薨去され、21名となった皇室ですが
6月29日付の時事ドットコムには
「皇籍離脱後も活動可能に=女性皇族の在り方検討-政府」
という記事が掲載されていました。
記事の内容は以下の通りです。

・政府が女性皇族について、結婚して皇籍を離れた後も皇室活動を継続できる方向で位置付けを見直す検討に入った。
・皇族が減少する中、皇室活動を安定的に維持するのが目的。
・高円宮家の次女典子さまの婚約内定が契機になったとみられる。
・野田前政権では「女性宮家」創設に関するパブリックコメント(意見公募)を実施したが、反対意見が大多数を占めた。
・安倍晋三首相も女性宮家には批判的な立場。
・今後の検討では、国家公務員として公的立場から皇室活動に当たる案が軸になりそう。
・「皇室輔佐」や「皇室特使」などの新たな称号を保持することが想定されている。

時事ドットコム 2014年06月29日 2時34分配信より
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2014062800175

民主党野田内閣の時に出された内親王一代に限る【女性宮家案】とは異なり
この【皇室輔佐/皇室特使案】では、内親王に限らず、
皇籍離脱した女性皇族の方々も対象になるようです。
いずれにせよ「皇室活動を安定的に維持する」のが
目的であることには違いありません。
前に『「公務」の役割を分担?』など「公務」関係の記事で書きましたが
「特使」だの「輔佐」だのと仰々しい名前をつけてまで
女性皇族が支えなければいけない【皇室活動】とは一体何なのでしょうか。

高円宮久子妃殿下は娘である3人の女王方に
「いずれは降嫁して皇室を離れるもの」と教えてこられました。
美智子皇后も「いずれは嫁ぎ皇籍から離れる身」だと紀宮を教育され、
1977年から10年ほど、毎年母娘二人の思い出作りのために
小旅行を行っていたことは有名です。

何だかよくわからない正体不明の【皇室活動】を支えるために
降嫁後の人生を描きながら生きてきた女性皇族の方々が
降嫁後も政府(?)や宮内庁(?)、関係団体(?)の求めに応じ、
“元内親王” “元女王”の立場を前面に出して公務に取り組めということでしょうか。

仰々しい「特使」「輔佐」という称号を設定して
元女性皇族に求められる“皇室活動”とは一体どんな公務なのでしょうか。
いわゆるテープカット公務や鑑賞公務を指すのでしょうか。

ちなみに宮内庁のサイトによると、
いずれ降嫁される女性皇族の現時点での経歴は以下の通りです。

敬宮愛子内親王
・学習院女子中等科 在学

秋篠宮眞子内親王
・国際基督教大学教養学部アーツ・サイエンス学科 卒業

秋篠宮佳子内親王
・学習院大学文学部教育学科 在学

三笠宮彬子女王
・慈照寺研修道場 ご勤務
・立命館大学衣笠総合研究機構 客員協力研究員
・法政大学国際日本学研究所 客員所員
・京都市立芸術大学芸術資源研究センター 特別招聘研究員
・一般社団法人心游舎 総裁
・日本・トルコ協会 総裁
・公益社団法人日本職業スキー教師協会 総裁

三笠宮瑤子女王
・一般財団法人国際ユニヴァーサルデザイン協議会 総裁
・社会福祉法人友愛十字会 総裁

高円宮承子女王
・(公財)日本ユニセフ協会 勤務

高円宮典子女王
・学習院大学 卒業

高円宮絢子女王
・城西国際大学大学院 在学

オックスフォード大学で哲学博士の学位を取得した彬子様の華麗なるご経歴!
皇室特使の称号などなくても、各方面でご活躍されることでしょう。

あまり報道されてはいませんが、承子様も久子様と共に活動をされており、
堪能な語学で皇室外交にもお力を発揮されています。
久子様のご活動の私的な部分を支えたのが典子様であるのなら、
公的な部分を支えているのは承子様なのではないでしょうか。

ご自分のお立場でご活躍になっている女性皇族には
テープカット公務や鑑賞公務などのための
その場限りの称号などまったく必要ありません。

ちなみに現時点で降嫁されている女性皇族は5名います。

池田厚子氏
・旧岡山藩藩主・第16代当主 池田隆政夫人
・伊勢神宮祭主

島津貴子氏
・財団法人山階鳥類研究所理事長 島津久永夫人
・プリンスホテル インテリアアドヴァイザー

千容子氏
・茶道裏千家第16代家元 千宗室夫人
・茶道裏千家淡交会 副理事長
・国際茶道文化協会 会長

近衞甯子氏
・日本赤十字社社長 近衞忠煇夫人
・日本赤十字社 副総裁
・常盤会会長

黒田清子氏
・地方公務員 黒田慶樹夫人
・伊勢神宮臨時神宮祭主

新たな称号などなくても、今現在のそれぞれのお立場で
ご活躍になっている方々ばかりです。

今考えるべき問題は、いかにして皇室活動を支える人数を増やすのかではなく
いかにして安定した皇統継承の道を開くのかということでしょう。

女性の人権をないがしろにした一代限りの女性宮家案といい
女性を自分たちに都合のいい駒としてしか見ない今回の案といい
なぜ一時的にとりつくったような案しか出てこないのでしょうか。

彬子様や承子様の華麗なご活躍ぶりを見ていると
長子継承という案が出てこないことを心から不思議に思います。